INTERVIEW

あらゆる媒体を経験してきたプロフェッショナルバイヤーが語る、広告パーソンの仕事の醍醐味。

  • Akihiko

    Director

    2011年に中途入社。テレビ、新聞、雑誌、屋外広告など、あらゆる媒体の提案を幅広く担当。

自己紹介をお願いします。

  • 2011年に中途入社して、現在では、新聞や雑誌等のプリント媒体のバイイングを中心に仕事をしています。その他、テレビや屋外広告のバイイング業務も経験しました。
    前職ではセールスプロモーションに関わる営業経験が長かったため、コミュニケーションのプランニング、イベントや撮影の段取りから、パンフレットやチラシの制作、ディスプレイやデコレーション制作に渡るまで、幅広い業務に携わりました。雑誌や新聞バイヤーの役割は枠を売るだけではなく、どうすればクライアントの商品やサービスを消費者に結び付けられるのか?メディア以外のコミュニケーションとメディアをどうコーディネートして効果的に連動させていくか?等を意識して提案することが今の時代では求められているので、前職での経験を活かしつつ、グローバル企業である現職で学んだ知識を活かして、より多角的な観点からの提案が出来るスキルを身につけたいと思ってこの会社に入社しました。

これまでで一番面白かった仕事はなんですか?

  • 面白かった仕事や経験は沢山させて貰いましたが、自分的に胸に抱いている「広告とはかくあるべし!」という想いを体現出来た一つでお話しすると、首都圏エリアで世代を跨いで愛されている老舗水族館のリニューアルオープンの時のキャンペーンが印象深いです。当時=2004年はWeb広告やSNSも発達しておらず、リニューアル告知の重要なメディアの一つは折り込みチラシでした。当初のチラシの内容は、新たにOPENする水族館の館内案内情報を詰め込んだ編集にする、よくあるような構成でしたが、制作しててもどうも気持ちが盛り上がってこない。地域で愛されて来た背景があるなら、親も子どももワクワクするようなものに仕上げるべきでは!?と考えた結果、水族館の館内案内情報は「OPENして自分の目で見るまでのお楽しみ!」として大幅削除、紙質の厚いチラシの中頁を開くと、水族館の看板キャラクターであるアザラシのコミカルタッチなお面を作る工作キットになっている構成にしましょう!と再提案したところ、クライアントも大賛成!
    水族館リニューアルオープン当日、クライアントと期待に胸を膨らませて館外の様子を見に行くとそこにはありがたくも長蛇の列が!その中に私たちが提案したお面をおでこにかぶった親子連れをはじめ幼稚園や保育園の多くの子どもたちが、笑顔で水族館のOPENを待ちかねているのを見て、人生のほんの1シーンでも、楽しい思い出づくりの演出に関われたことを実感し、この仕事をやっていてよかったなと思ったことを覚えています。地味な実績ですが、「自分たちの水族館が日常的に楽しめる施設でありたい」というクライアントの想いと、これを醸成していく来場者の人々の期待とを結びつけられた事例だと思っています。
    当時とは異なり、現代は効率・効率が求められると言われる時代ですが、僕たちは広告人です。クライアントが何を求めているのかをヒアリングして、テーラーメイドで提案したいと思います。こんな広告手法・こんな仕掛けもあったよ!と言えたらいい。クライアントは勿論、広告に触れた人たちの心に刺さるものを世の中に送り込めるようパッションを忘れることなく向き合いたいですね。

一番辛かったこと、大変だったことは何ですか。

  • とある漫画家の大先生の事務所とタイアップする案件があって、各関係方面の要望を調整するのがとても難しかったこと。他にも、屋外広告のイノベーティブなアイデアを形にする際に市の条例をクリアしたり、規制を突破したり。起用するキャストのできることに制限があるなかでアイデアを考えたり……等、常に調整が求められます。トラブルを調整することが、広告代理店の仕事だと思います。なんとか調整できないか、どうやったら可能になるかを考えることが大事だと思います。
    そういうトラブルの際の調整自体にアイデアが求められます。大変だけど、自分の頭で考えられる。テレビのインフォマーシャル(※インフォメーションとコマーシャルを合わせた造語。具体的にはテレビショッピングや特定の商品の紹介をテレビ番組の出演者が行う商品PR番組などが該当する)の調整とか、すごく「当時はもうどーなってしまうのか!?」と大変だったこと、今振り返ると結構件数があるけど、懐かしい面白い経験です。

紙媒体の面白さや魅力を教えてください。

  • 僕たちはメディアをただ買い付けるだけではなく、メディアコーディネーターでないといけない。紙媒体にはそれぞれのコンテンツが持つ世界観があります。それは媒体効率(コストやリーチ等)だけでは語れないものです。どうやってその世界観をクライアントと結びつけるか?更には、世の中の人と企業の商品やサービスとをどう結びつけるのか。我々コーディネーターのセンスも一人ひとり違うので、結果出てくる提案もユニークで個性的なものになる。どうやって紙媒体の世界観をコーディネートして、クライアントのビジネスとコラボレーションしていくか。それを考えるのがものすごく楽しいです。

Mediabrandsの良いところを教えてください。

  • ワンチームなところです。媒体本部のそれぞれの人が、それぞれの立場でメディアに関わっています。別のチームの人と、普段から雑談するし、挨拶もする。垣根が無いと思う。すぐに相談に行けます。これは当社の程よいサイズ感も影響していると思います。
    社風としては、外資ということもあり、オープンな感じがします。気軽に話して相談できます。違うメディア同士が繋がれるのが良いと思う。デジタルのチームとも混ざっていろいろ話せる。規模の大きな他店には無い良さだと思います。
    僕は若い人ともどんどん話したいと思っているのですが、それは結局、マーケティングをけん引するターゲットは若い人だから、若い人の感性が知りたい。若いから先輩や上司とのミィーティングで遠慮する、とかではなくて、プロとしてミーティングでも意見を出すべきだし、それが自分の仕事にパッションを以て真摯に向き合っているということだと思う。年齢は関係ありませんし、この会社では若い人がどんどん意見を出せると思います。

どういう人と働きたいですか?

  • 特にタイプはこだわらないです。学歴や経歴は二の次・三の次です。明るい人が良くて暗い人はダメとかもありません。「私はこれに打ち込んでいた!」とか、パッションを以て打ち込んだ経験がある人、「これがとにかく好きです!」とか、「これがすんごく楽しいんです!」とか、人に共有出来たり提案出来る前向きな人なら誰でもOKです。真面目に何かに向き合ってきた人ならウェルカムです。
    100人分の人生を一人で生きることはできません。俺が!私が!と自己主張するのではなく、100人分の経験や意見を凝縮したアイデアを作れたら、とてもエキサイティングな楽しい仕事になると思いませんか!?